介護・福祉職の退職金事情・・長く働けば1,500万円を超える人「あり」です!

就職&転職

介護、福祉のお仕事に就いておられる方、お仕事を考えておられるみなさん、退職金のこと気になる方はおられませんか?
先日、医療法人で介護職をしておられた人が、転職の相談に来られたので、改めて調べてみました。

結論:退職金に関しては、長く働けば、福祉医療機構(社会福祉法人向け)の制度は有利です!

退職金の制度には、色々なものがあって、法人独自のもの(金融機関との連携を含めて)、外部の制度を利用するもの等があります。県単位や市単位(政令市等)の制度もありました。
介護、福祉への就職・転職を考えるなら、その内容を確認をしておいた方が良いと思います。

一方では、「1つの法人(企業)で、長く仕事をする時代ではなくなった」と思っているもおられるでしょう。転職をしながらキャリアアップを考えるのであれば、退職金が充実した所より、月々の給与や賞与の手厚い職場を選ぶ方が良いですね。

いずれにしても知ってて損はない内容です。

福祉医療機構「社会福祉施設職員等退職手当共済制度」

制度と実施団体の概要

この制度を行っているのは、福祉医療機構という団体です。昔は社会福祉医療事業団と言われていました。福祉施設の建設の時などに、社会福祉法人へ融資などを行う公的な団体です。

歴史のある制度で、約215万人の被共済職員に退職金を支給した実績があります。(ホームページの情報)何と言っても「社会福祉施設職員等退職手当共済法」という法律の規定に基づいて、退職手当金の支給が行われるので、職員としてはとても安心です。

令和3年4月現在で約89万人の職員の方がこの制度に加入されており、加入者の98%が社会福祉法人ということですから、社会福祉法人職員のための制度と言っても良いでしょう。

社会福祉施設等職員に係る退職手当金の支給に充てる財源は、「共済契約者(経営者)」が負担する掛金と、「国」・「都道府県」の補助金によってまかなわれています。

 

退職手当金支給額の例(普通退職の場合)

どれくらいの退職手当金が支給されるのか、ホームページで試算できます。
下の額もホームページに例示として示されていたものです。

 5年間勤務して退職(退職時本俸月額20万円) 49万5900円
10年間勤務して退職(退職時本俸月額22万円) 114万8400円
15年間勤務して退職(退職時本俸月額26万円) 269万7000円
20年間勤務して退職(退職時本俸月額28万円) 572万4600円

 

下が計算シュミレーションのページです。元ページにリンクしてあります。

 

退職手当金計算シミュレーション(退職日:平成28年4月1日以後対応) | WAM 福祉医療機構

 

退職手当共済事業
退職手当金計算シュミレーション(退職日:平成28年4月1日以降対応)

■加入年月:2022年4月
■退職年月:2063年3月(40年間の加入を想定)
■計算基礎額(退職前6カ月の本俸月額):28万円~29.9万円
■退職理由:普通退職
■シュミレーション結果:「あなたの退職金は、13,324,920円です」

なんと、1,330万円になります。本俸がもう少し良い人は上乗せされます。

長く働いて、管理職になった人は、多分、1,500万円はいくでしょうね。

この制度の良いところは、別の社会福祉法人であっても、福祉医療機構の制度に加入している法人から法人であれば、制度を継続できると言うことです。

大手の企業さんは、もっとすごい額になるのだと思いますが、私、正直、想像以上でした。
わたし・・退職が少し楽しみになってきました(笑)・・

掛金について(すべて雇用主負担です!)

令和4年度における職員1人あたりの単位掛金額は、44,500円です。この掛け金は、雇用主(法人)が負担するので、職員本人の負担はありません。

老人福祉法等に規定される社会福祉施設以外は、掛け金が3倍になります。
社会福祉法人にとっては、それなりに大きな負担です。

社会福祉施設等職員(ホームヘルパーや特養等) 44,500円
特定介護保険施設等職員(上記以外のケアマネジャー・居宅介護支援事業所、訪問看護、訪問入浴介護等) 44,500円×3

 

ほかにも、中小企業が加入する退職金の制度があります。

上記以外に、都道府県単位で行われている退職制度

兵庫県の場合

退職金の上乗せ制度として、運用されている都道府県は多数あるようです。兵庫県は、かなりしっかりとした体制の中で運用されている独自の共済制度のようです。

加入者本人(職員)と雇用主に負担があって、金額的にもしっかりした内容です。

兵庫県民間社会福祉事業職員退職共済(退職共済)

資料を見ると、28年間の加入で、月報酬34.4万円の人が840万円との記載があります。
金額的には、福祉医療機構の退職金に並ぶ制度と言えます。
事務局にお尋ねしたら、福祉医療機構の退職共済にも加入し、この共済にも入っているケースもあるようで、基本的は法人の判断でOKのようです。
ダブル加入の法人であれば、かなり手厚い退職時の待遇となります。

 

広島県の場合

広島県では、社会福祉従事者互助会の事業として、「退職手当資金交付事業」を実施しておられるようです。交付額も加入年数に対して一律で、わかりやすいので、ここでご紹介させていただきます。

40年間の加入で、260万円とあります。

退職手当金交付額の一覧

福祉医療機構の退職金を補完する意味のある「退職手当金」です。

中小企業退職金共済制度(中退共)

制度と実施団体の概要

「中退共」は、中小企業退職金共済法に基づく国の退職金制度です。この制度は、独立行政法人勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済事業本部(中退共)が運営しています。

医療法人でこの制度に加入しているところもあるようで、このことのメリットをまとめた公認会計士さんのホームページもありました。長公認会計士事務所ホームページ

国の助成金があることや掛け金を経費として処理できるメリットが解説されています。

退職金試算の例

下が、退職金の加入を試算したものです。
月の掛け金を10,000円として、40年加入した場合の試算です。

退職金の額は、590万円になります。
福祉医療機構の退職金と比較すると低くなりますが、掛け金により、額は変わります。
退職金の請求は、職員本人が、中退共へ行います。確実に本人に支払われますので、安心です。

 

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掛け金については、一部助成額があるです。

 

掛金について(すべて雇用主負担です!)

掛け金は5,000~30,000円で事業主負担となります。
掛金月額は下の16種類です。この中から従業員ごとに選択できます。

掛金月額の種類(中退共HPより)

5,000円 6,000円 7,000円 8,000円
9,000円 10,000円 12,000円 14,000円
16,000円 18,000円 20,000円 22,000円
24,000円 26,000円 28,000円 30,000円

 

魅力的なのは、短時間労働者も加入できるという点です。

短時間労働者特例掛金の種類(中退共HPより)

2,000円 3,000円 4,000円

ここで注意が必要なのは、中退共の退職金制度に加入していると言っても、事業主がどの掛け金で加入しているかによって、退職金が大きく異なります。

また、職員によって、掛け金が異なる場合もありますので、会社の規定等を確認する必要があります。

まとめ

記事のはじめにも書かせていただきましたが、介護事業者の退職金の種類は非常に多いです。

社会福祉法人では、福祉医療機構を中心に都道府県社会福祉協議会などに事務局を置いた団体のものを使われている所が多いように思います。

医療法人では、法人独自に基金を積み上げて運用したり、金融機関とタイアップするところもありました。

今は、1か所で就職から定年まで勤める時代ではなくなったとも言われます。

働き方はそれぞれ自由だと思いますが、キャリアアップのために頑張る人は、やる気も目的意識も明確な方が多いです。
職場には合う、合わないがありますから、自分の力が発揮できる職場を見つけることは、本人も職場も望ましいことだと思います。

退職金をあてにしない、定年退職を迎えるためには、それなりの備えも必要です。
介護のお仕事を考えるときは、給与だけでなく、退職金のことも少し頭に置いてご検討下さい。

 

介護や福祉の職場を目指す方が、よい職場を見つけられることを願っています。
今回も最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。

 

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