コミュニケーション系介護ロボット ご利用者と関係づくりが進むプロの使い方

仕事力向上

みなさんの職場に「介護ロボット」と言われるものが、ありますか?
これから介護、福祉の仕事に就く方、介護ロボットって知っていますか?

ロボットといっても、映画やアニメに出てくる人型ロボットのイメージではなく、センサー機器や介護用リフトのようなものも「介護ロボット」の仲間とされています。

今回は、介護ロボットと、主にコミュニケーション系ロボットの上手な使い方についてのお話です。
これからの介護分野には大きく関係してくるお話です。よろしければご覧ください。

介護ICT化がすすむ? 「介護ロボット」って何?

「介護分野のICT化がすすむ」って何だそれ?

国が介護分野での、ICT化(Information and Communication Technology)をすすめています。
介護ロボットの取組みも、広くはこのICT化の流れの中にあるものです。
※ICT化:「情報通信技術」や「情報伝達技術」などのことです。

2022年6月、国の会議では、現在、統一されていない書類のルールを統一して、「介護(報酬)の届出を全国共通の届出システムでやりましょう」という話もでていました。
ICT化の流れは国レベルの本格的なお話になっていますね。

では、どうして、こんな動きになってきたのでしょうか?

ICT化がすすめられる理由

ICT化がすすめられる理由は、次のような点と言われます。

  • 介護現場の業務を効率化して、介護人材の不足に対応する。
    今後、ますます、働き手が減る時代です。出生率も低迷して将来の不安は大きいです。
  • 介護現場の「見守り」や「移動支援」等の介護の負担を軽減する。
    多様な人材(経験や年齢等)が介護業界に参入する時代です。負担軽減は重要です。
  • 文書作成等の間接的な業務時間を効率化して、介護人材は介護サービス提供に集中する。
    別記事で書きましたが、介護助手という考え方も出てきています。
  • 介護現場のさまざまなデータの蓄積ができるようになり、根拠(エビデンス)に基づく介護サービスの提供を促進することにもつながる。
    ※介護保険の一部のサービスでは、「LIFE(ライフ)」という仕組みが、すでに動き出しています。

ICTを活用することにより・・

働きやすい環境作りがすすみ、介護分野(業界)のイメージが良くなり、いろいろな人材の参入が期待されるということのようです。

 

(介護)ロボットとはどのようなもの?

国は次のような説明をしています。
昔のアニメの人型ロボットとは考え方が違いますね(笑)

  1. 情報を感知(センサー系)し、
  2. 判断し(知能・制御系)
  3. 動作する(駆動系)

この3つの要素技術を有する、知能化した機械システムで、ロボット技術が応用され、利用者の自立支援や介護者の負担の軽減に役立つ介護機器を「介護ロボット」と呼んでいます。

もっと、具体例をお伝えした方がわかりやすいです。

介護ロボット種類(代表例)
①移乗支援をするような「装着型パワースーツ」「パワーアシスト」
②歩行アシストカー
③自動排泄処理装置
④見守りセンサー

国が作成した 介護関係者に向けた介護ロボットの説明パンフ(A4両面)
介護ロボットの種類がわかりますよ。

私が職場で使ったことのある(介護)ロボットの例

私の勤める法人でも、国の補助事業を活用して、次の商品を導入して使用しています。
(メーカー等が作成した下はYouTubeの動画です。)

■移動支援のための機器 ロボットアシストウォーカーRT2
自立歩行を支援するパワーアシスト式の歩行支援カーです。
坂の上りは、パワーアシスト、坂の下りは、ブレーキがかかって、重くなるという機能です。
環境によっては力を発揮しますが、重さと取り回し、充電が課題だと感じました。

 

■見守り介護ロボット aams(アームス)
この商品が不思議なのですが、普通にベッドマットの下にひいておけば、体動や呼吸状態等をWIFIでパソコンへ送信、記録できるという、高度な見守りセンサーです。

医療用ではないので、どこまでデータを頼りにするかという気はしますが、想像以上にデータ収集ができるのは驚きです。ただ、施設内のWIFIの関係なのでしょうか?離床センサーとして使うのであれば、少し反応が遅いという印象です。
けど、はじめて見た時は、ほんと驚きました。看取り期の補助的な機器として十分使えるものです。

 

さて、いよいよ本題です。

コミュニケーション系 介護ロボットの使い方

上でお話した以外にも、介護ロボットには種類があります。
その中でも、コミュニケーションや見守りのできる介護ロボットは種類も多く、広く知られています。

話しかければ反応するだけの単純機能の物を含めれば、一番、普及しているかもしれませんね。

私たちが職場で、介護ロボットの補助事業を使った時には、話をしたり、動いたりするコミュニケーションをするロボットは、補助の対象に入っていませんでしたが、在宅介護の場でも時々見ることがあります。

下にいくつか知っているものをあげます。
動物の形をしたものや小型の人型ロボットまで色々あります。


その他、コミュニケーション系の介護ロボットの紹介です。
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介護ロボットの上手な使い方

コミュニケーション型のロボットを使い方には、いくつかのパターンがあると思います。
わたしがグループホーム等で使ったことのあるロボットは、「パルロ」という介護ロボットです。

 

【PALRO(パルロ)】もっと元気な明日に向かって
もっと元気な明日に向かって

 

これは高機能の小型のロボットで、歌を歌ったり体操をしたり、ダンスをしたりと色々できるのです。なかなか面白いです。

ただし、どのように使うかで、ねらいや効果が大きく変わるものだと感じています。

介護ロボットにおまかせ パターン(失敗例)

 

上のパターンは、失敗例です。
介護職は忙しいので、ご利用者とのかかわりは、「介護ロボット」にまかせておけば良いというパターンです。これは、プロの介護職としては、寂しいように思います。

食事や入浴の時間など、忙しい時間帯はこんな感じの使いかもあるかもしれませんが、介護ロボットにかなり慣れたご利用者でないと長続きしません。

介護職のかかわりが少なく、介護職とご利用者の関係も育ちません。

 

介護ロボットとペアでかかわる パターン

これは、おまかせパターンとは異なり、介護職と介護ロボットが一緒になって、ご利用者にかかわるイメージです。

いつもの介護職がやっている体操やレクリエーションの合間を介護ロボットにおまかせしたり、一緒に歌を歌ったりという、介護職のお手伝いを介護ロボットがしているパターンです。

レクリエーションが苦手な介護職さんや新しいものを積極的に使っていきたい方には向いているパターンかもしれませんね。

 

ご利用者と介護職が同じ立場で、介護ロボットを楽しむパターン

わたしは、次が一番、上手な使い方だと思っています。介護ロボットの導入時は特にそうです。

「送り手」は、介護ロボット
「受け手」は、ご利用者と介護職員 という関係性です。

介護職は、ご利用者と一緒に介護ロボットを楽しむという立場です。
一緒に楽しみながら、ご利用者と介護職の関係を深めることができます。

同じ「受け手」の立場に立つというのが大切なポイントだと思います。
ご利用者と介護職が関係づくりのために介護ロボットを上手に使うのです。

「昔、犬を飼ったことがあるんですか?」
「その頃はどちらへ住んでおられたのですか?」
「今度、そのお宅へ出かけてみればいいですね」

「体操をする(歌を歌うと)と気持ちがいいですね・・」等、

ロボットを見ながら会話が広がるような関係を目指します。
現時点では、ロボットを使った利用者とのコミュニケーションはこんな感じで積み重ねると良いように思います。

まとめ

ICT化と介護ロボットは、これからの介護現場を変えていく道具になります。
今回の記事ではあげていませんが、「もち上げない、さげない介護 ノーリフト」の普及は、介護方法そのものを変える可能性のある取組みでもあります。

色々な動きが加速すると思われますが、介護ロボットが介護職のすべてのお仕事を、かわることはできません。
これまでどおり、一番大切なのは、ご利用者と介護職の関係性、信頼関係です。
この信頼関係をベースに、介護ロボット等のICT化をご利用者と一緒に楽しむとか、リフトなどの使用について協力を得るという感じがベストだと思います。

わたしは介護のICT化を結構、楽しみにしています。

 

これから、介護ロボットの導入で介護現場が大いに活性化されることを願っています。
介護のお仕事を考えておられる皆さん、ぜひ、ご一緒いたしましょう!

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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